DPPにおけるNRについて

ノイズ緩和処理

キヤノンのデジタル一眼レフなどについてくる、DPP (Digital Photo Professional) のバージョンが
気づいたら 3.10.1 になっています。(新機種が出るとマイナーバージョンアップしますから……)

以前、ノイズ緩和処理について述べたページ「RAWデータの現像処理 その1」で使っていたのは
バージョン2.2 ですから、そこから一度メジャーバージョンアップをしていると考えられます。

もちろん、いくつかの変更点があるわけですが、今回は NR (ノイズリダクション=ノイズ緩和処理)について
検証していきます。

実は今回、某氏から「前回のページでサムネイルとリンク先画像が間違っているのでは?」と言う
ご指摘をいただきました。念のため確認いたしましたがリンクミスは無く、
サンプルとして不適格な画像データだったと考えられますので、
別の画像データで新たに作り直してみる事も一因であります。

具体的に何が不適格であったかと言うと、色ノイズの発生が判別しにくく、かつカラーチャートによる
色かぶりが発生している部分もあり、検証用のサンプルとしては分かりにくくなっていたと思われます。

バージョンアップによる変更点

念のために色々と調べてみたところ、バージョン 3.3 から、それまでの3段階から 0 〜 10 の 11段階に。
バージョン 3.5.1 から、さらに細かく 0 〜 20 の21段階へと変更されていたようです。
しかし単純に「なし」「弱」「強」が 0 〜 20 になったわけではなく、
より強い効果を得られるように変更されているようです。

また、バージョン 3.6.1 からは、NR プレビュー機能が追加され、よりノイズ緩和処理が使いやすくなっていました。

実験してみました

下の表は1つのRAWデータからノイズ緩和処理の各パラメータを変化させた現像処理したものです。
画像に関するデータは下記の通り。

カメラ:EOS 7D
レンズ:EF 28-70mm F2.8L
シャッタースピード:1/4秒
絞り:F11
ISO:200
モノブロックストロボ使用。

ホワイトバランス:オート
ピクチャースタイル:スタンダード
シャープネス:0


この画像の白く囲まれた部分を切り取ったものを比較サンプルとして掲載しています。
各画像をクリックすると大きな画像が別ウインドウで開きます。

輝度ノイズ緩和
0
輝度ノイズ緩和
5
輝度ノイズ緩和
10
輝度ノイズ緩和
15
輝度ノイズ緩和
20
色ノイズ緩和
0
色ノイズ緩和
5
色ノイズ緩和
10
色ノイズ緩和
15
色ノイズ緩和
20

いかがでしょうか?
基本的には前回と同様に、輝度ノイズ緩和を強くしていくとシャープネスが下がりボヤけた画像に、
色ノイズ緩和を強くしていくと偽色の発生は抑えられますが、高輝度域で色ニジミが発生します。
(偽色に関しては、iPhone の受話部が顕著かと思われます)

ちなみに私の基本的なセッティングは、輝度ノイズ緩和:1〜3、色ノイズ緩和:4〜6 辺りです。

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