デジタルカメラにおけるワークフローを考える

撮影後のデータ処理

撮影したデータはメインマシンの PowerMac G4 にコピーした後に各種の処理に入ります。

EOS Viewer Utility を使って明らかなミスショットなどを確認し、それらを「ボツ」フォルダーに移動させて
縦位置画像の回転処理をしておきます。(厳密には「画像回転情報」を埋め込むと言った方が良いでしょう)
この後はいくつかのパターンに分かれます。

1.撮影者によるセレクト

自分自身でセレクトしたものだけを納品するような場合、EOS Viewer Utility を使ってセレクト作業に入ります。
1枚ずつ表示させるモードで確認しつつ、使うカットにチェックマークを入れていきます。
全部見終わったら、チェックマークつき画像のみを選択してセレフォルダーに移動させておきます。
次に Digital Photo Professional で移動させたセレフォルダーを選び、RAW画像に対して
ホワイトバランス調整などを施していきます。
一括保存を使って新たに作った納品用フォルダーに Tiff や JPEG 画像として書き出し(現像)していきます。

2.ディレクションサイドによるセレクト

一通りの画像に、大まかな調整を施して一括保存で JPEG 画像に書き出し(現像)していきます。
全てを JPEG に書き出せたら Photoshop を使って Webフォトギャラリーを作ります。
(※自動処理で画像のリサイズをしてウェブブラウザで閲覧できるように HTML ページを作り出すためのバッチ処理です)
あるいは紙媒体での要求があれば、同様に Photoshop の自動処理で「コンタクトシート」を作ってプリントアウトします。
Webフォトギャラリーの場合、CD-R に焼いて納品するか、サーバーにアップロードしてアドレスをメールで連絡する事になります。
余談になりますが、Webフォトギャラリーもコンタクトシートも 6コマ 6段の 36カットにしています。
これは単純にフィルム時代のなごりです。

後日、ディレクションサイドから使用するカットについて連絡があり、そのカットのみを
Digital Photo Professional を用いて、適切と思われる調整を施した後に Tiff あるいは JPEG 画像ファイルに書き出します。
それを CD-R に焼くなり、ウェブサーバーにアップするなりして納品する事になります。
点数の少ない場合は、メール添付の場合もありますし、撮影直後に作業してスティックタイプの
USB メモリーでお持ち帰りいただく事もあります。(と言うか「持って帰るから、今やって」と言われるのですが…)

やや特殊なケース

通常は撮影したカメラが記録する画像サイズ(画素数)で充分なのですが、
大型ポスターなどに使用する場合など画素数が不足する場合もあります。
以前は Photoshop を使って目伸ばししていましたが、現在では Digital Photo Professional で
画素数を大きく(補完)して現像処理をするケースもあります。
印刷線数などとの関係もありますが、経験上 B1 サイズまで使用しても耐えられると思います。
(これについては印刷会社さんの方で、頑張っていただいている可能性もあります。)

次回はちょっと番外編。デジタルのメリットとデメリットを考えてみます。

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